木綿以前を追って(苧麻)01

そこにたどりつくまでが大変だった。。。

寝具専門店で働いていたわたしは、その時思いました。


『麻』って私、よくわかっていない・・・

日本で『綿』が普及したのは江戸時代以降といわれます。
それ以前は、どんなに栽培しようとしてもうまくいかなかったそうです。

この国で日本人の身体を包み、守ってきたのは圧倒的に『麻』なはず。

身に着けてみると、夏だけではなく冬だってべつにイケル。

『綿』よりもむしろ『麻』の方が、多湿の日本の気候に対応しやすいのでは?

でも、それがどんな植物か見たこともないゾ?

それならば、行ってみてこよう!

と、いうことで、『麻』の正体を追う旅に行ってまいりました!

* * * * * * * *

さらりと説明させていただきます。

現在品質表示で『麻』と表記されるのは、『苧麻』と『亜麻』それぞれ、カタカナで『ラミー』と『リネン』。
『苧麻』は和名『からむし』といいます。

『からむし』を栽培する生産地は、本州でただ一箇所。
福島県昭和村です。

福島。となりの県だし新潟に近いところだから、始発で出たら午前中には着いちゃうのかと、
・・・あなどっていた。

昭和村の最寄り駅、会津川口を通る『小出線』は一日に3本。

たったの3本。

仕事が終わった足で小出に向かって、そこで一泊しなければたどり着けない。

さらに小出についた途端、激しい雨と雷におそわれました。

『なんか、ついさっきからなんだよ!』とタクシーの運転手さん。

自分のせいな気さえしました。

翌朝5時半ごろ始発の小出線に乗り、しばらくすると、車掌さんが

『小出線大雨のため、運休になりま~す』

ガビーン。

代行でタクシーが出るらしいですが、

『8時23分までに会津川口に着かないと、バスも一日3本なんで・・・』

『その先の補償はできません』

無情な・・・

小出からやって来た代行タクシーの運転手さんに

『8時23分までに会津川口に着きたいんですけど』というと、

同乗の乗客のお兄さん(川口方面にむかう乗客は私とこのお兄さんだけだった)が

『あ~、それは厳しいですね~』

お兄さんは鉄道ファンらしく、このあたりの交通状況をよく知っているらしい。

運転手さんも猫バスのような勢いで走ってくれましたが、

会津川口に着いたときは、バスが出たすでに7分後でした・・・

しかも、運転手さんトランクに私の荷物入れたまま、お兄さんを乗せて次の駅まで走り去ってしまいました。

会津川口の人々はとっても親切で、小出の駅長さんやらにテキパキと電話してくれ、

『タクシー30分後くらいに戻ってくるって』

会津川口の売店には、インドネシア風な不思議なズボンをはいたお兄さんがいて、

待つ間、お茶とお菓子を出してくれました。

『あのタクシーの運ちゃんもオッペケペーだナ』

オッペケペーなのは、わたしも同様なので・・・

でも初福島。初東北。

ひとびとのやさしさが身にしみました。

<つづく。>