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まゆ玉のこと

蚕絲館の東さんが、まゆ玉を作って持ってきてくれました。

群馬に住んでおりますが、まゆ玉を飾るのは、人生初めて。

歳時記の中の住人になった気がしてワクワクしました。 

 

小正月に餅や団子をまるめて木の枝にさし、作物の豊作を願います。

『まゆ玉』は養蚕の豊作を願い、繭の収穫や繭を煮て糸をとる様子を再現して、豊作を願うそうです。

繭にみたてたお団子を枝からもぐ『まゆかき』、

繭を煮て糸をとる様子を再現した『いととり』を経て、みなで頂くという事です。

15-16日と、草木染の教室があったので、みなで『まゆかき』をして

お団子をお湯で煮る『いととり』をしてみました。

 

わたしは初めての体験でしたが、この流れや名称は、

このあたりの農家さんに東さんが教わったという事です。

詳しいことは東さんのブログに書かれてあります。

 

後から東さんのブログを読んだので、タブーマナーを犯していたかもしれないことを発見。。。

その1、焼いた。

『お湯で煮るだけだと溶けちゃうんじゃない?』というミチヨシェフの提言により、焼いてからお湯に入れました。。。大丈夫かな。

 

その2、お汁粉にした。

『お湯で煮て食べる』とは、聞いてたんだけど。。。

お湯で煮た後はあんこに入れていいのかな?と。

だって あんこ食べたかったから。。。

お醤油とか、いれちゃいけないみたい。あんこは大丈夫だろうか。。。すいません。

 

ミチヨシェフ手作りのあんこです。

 


ちなみにミチヨシェフ(母)の実家では、たばこ農家だったので

丸めたお団子を手でのして、たばこの葉の形をつくり、山からとってきた楢(ナラ)の枝の先にならしたそうです。

なぜ楢の木かというと、『(作物を)ならせる』からだとか。

それを石うすにさして、木の下に大黒様と恵比寿様を祀ったという事です。

 

ほんのひと昔前、天候不順や作物の病気、災害は現代の想像以上の悲劇をもたらしたことでしょう。

ほどよく照り、ほどよく湿り、四季がとどこおりなく巡り、

実りの時をむかえる喜びを心から願う、そんな祈りの形なのですね。

真摯な気持ちで、いただきました。