これは座繰りで引いたぐんま黄金の生糸。
このままだと麻のように固い質感なのですが、幾つかの工程を経て扱いやすく、やわらかい絹糸になります。
今回は、蚕絲館さんによるレクチャーで、生糸を柔らかくする、『精練』を体験します。
生糸を固くしているのは、ニカワ質のセリシンという物質。
セリシンを取り除く方法は、幾つかありますが、今回は台所でもできるように酵素を使った方法で行います。
まず東先生による手順のお見本。
そして各自実践!
ぐんま黄金の生糸。キュッキュッとした質感の糸が、だんだんとナロナロになってゆきます。
ぐんま黄金の黄色は、水にも溶け出していました。
こんなに色が出るなんて。
生糸の色は、幾分黄味が落ちています。
白い糸と同時に精練する時は、気をつけましょう。
これは蚕絲館さんの糸。
奥が未精練、手前が精錬済みのものです。
さて、別の日には染織作家の方のご要望で、撚糸機を使った撚糸レクチャーがありました。
ton-caraの通常教室では、上の写真のように糸車を使った講習を行いますが、
この日は、撚糸機の稼働している様子や方法などをレクチャーしました。
2本の生糸が1本に合わさり、撚りがかけられてゆきます。
糸関係の業者さんは、どんどんいなくなってしまっているそう。
蚕絲館は将来を見越して、機械を導入しているのだそうです。
どのような糸を、どのような目的で作るのか?
そこに至る工程の模索と、結果は?
糸の世界はめまいがするほど奥が深く、日々探求を絶やさない姿勢に頭が下がります。
糸をつくる、ただそれだけのことが、どんなに大変で試行錯誤を重ねているのか、垣間見ることができます。
次回1月の蚕絲館さんのワークショップは、
1/6(土)、1/7(日)、1/18(木)、1/19(金)。
座繰りのワークショップです!
上記日程以外でも、3名様以上いらっしゃいましたら開催することができますので、ご相談くださいませ。
お申し込みは、
ton-cara 担当:布施
TEL:027−368−2370
e-mail:mail@ton-cara.com
お待ちしておりまーす。
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