2019年養蚕WS【晩秋蚕】③からの生繰り

9/11から始まった蚕絲館さんの養蚕ワークショップは、10/6、繭かきを迎えました。

約一ヶ月にわたりお世話したお蚕さんの繭の収穫です。

 

午前中に光に透かして良くない繭を手で取り除いた後、マユクリンにかけます。

マユクリンは毛羽を取り除きつつ、蔟から繭を押し出してゆきます。

 

手作業でする場合は、蔟からシャコンシャコンと一列ずつ押し出してゆき、手回しの毛羽取り器にかけます。

 

収穫された繭。

みなさん、長期にわたるワークショップ、お疲れ様でした〜〜〜!

 

でも!

翌日があります。

この繭から糸を引いてゆくのです。生きたまま。

生繰りです。繭かき直後の座繰りとあって、年に数回しかできません。

養蚕WSに通しで参加された場合、着物一反の半分、緯糸分に相当する繭がご自分のものになります。

だいたい座繰りWS4−6回くらいで引けます。

(1日参加の場合はストールの緯糸分くらい。1日で引ききります)

 

 

みなさん、連日の養蚕作業からの座繰り。

昨日までお世話したお蚕さんの糸をいただいて引きます。

 

この日は遠くから座繰りWSの為に、わざわざいらっしゃった方もありました。

 

繭を煮る湯気、座繰り器をカラカラとまわす音。

 

ごん太も見守ります。

 

カセにしてかけられた生糸は白糸の滝のよう。

この糸から、それぞれの目指す織物が作られてゆきます。

桑畑から、お蚕さんを育てるところから、糸をとって織って、自分のためにあるいは誰かのための一枚を作ってゆく、

とても長い道のりです。

でもその道のりで見聞きしたこと、出会った出会い、すべてが集約されて一枚に織りなされてゆくのでしょう。

世界でたった一枚、まるで小さな自分史のような一枚です。

 


蚕絲館さんの養蚕WS、来年 2020年は5−6月、9−10月で開催します!

みなさまのご参加おまちしております^^

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